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『都市の秩序Ⅳ』 リレーコラム 都市の鼓動 第52回  

    NPO都市デザイン総合研究センター理事 北海商科大学教授 工博  安藤 昭
     
       
 都市の内的秩序を創造するための都市景観設計の体系化の研究にとって、既に4万年前にはその進化を止め、都市の胎生的進化にとって大きな潜在力と駆動力になった人間の脳と心の発達と都市の胎生的進化のアナロジーについて検討することは非常に有用であった1)
 ここでは、都市の秩序Ⅳとして、都市間の秩序と都市の安定成長をシステム論的に解釈するための手掛かりを得ることを目的に、銀河系の散開星団(比較的若い恒星の集まり)と都市群の進化のアナロジーについて検討する。
恒星の一生(星の進化2)[2]
「図ー1 恒星の一生(星の進化)」 
図-1は有名なHR図(ヘルシュブルング・ラッセル図)2)を基に、恒星(以後星と記述する)の進化、つまり星の一生をわかりやすく示したものであり2)、表—1は太陽の質量を1とした場合の星の質量と星の進化の関係を示したものである。表—1の右列には、これらの星の質量と類比させて、筆者が作成した都市の人口規模を示す。ここでは、わが国の市制施行の基準である人口5万人の都市を太陽の質量1に相当するもの、つまり夜空に輝く星となるものとして整理している。
 人間に誕生と死があるように、夜空に光り輝く星にも誕生と死がある。図—1及び表—1に大略示されるように、太陽質量の0.08~4倍では、輝く星は⇨赤色巨星⇨白色矮星⇨黒色矮星になり、太陽質量の4~8倍では、輝く星は⇨赤色超巨星になり⇨超新星爆発の後、星間ガスになる。また、太陽質量の8~30倍では輝く星は⇨最後の超新星爆発の後、中性子星と呼ばれる小さくて重い天体となる。そして、太陽質量の30~150倍では、輝く星は⇨中性子星もそのまま姿を保てずに最後にブラックホールとなり、太陽質量の150倍以上になると、超新星大爆発の後に、ブラックホールになるという。つまり、星の寿命が長いか短いか、またどのような形で最後を終えるかは、その星の質量でおおよそ決まり、一般に、質量が重ければ、星の一生は短いが華々しいものになり、軽ければ、地味だが長い一生を送ることになる。
表#8212;1 恒星の一生と都市の胎生的進化
 上欄に示した都市の人口規模については、古代の都市アテネの紀元前4・5世紀で、約4万人(奴隷・外国人を含めると約10万人~15万人、姉妹都市の人口は3千~4千人)。ローマは3世紀末で70万人~100万人(ローマ植民都市は5万人以下)。唐の長安100万人、平城京約10万人、平安京約20万人。中世の都市には超都市がまったくなく、13世紀、14世紀で10万人~15万人程度、コンスタンティノープル100万人。近世の城下町の代表的な都市規模である松江、高知、会津若松、姫路の人口は2〜3万人、江戸の18世紀当初で100万人程度。18世紀のロンドン100万人、パリ64万人、19世紀後半のロンドン424万人、パリ225万人、ニューヨーク190万人、東京78万人。20世紀末(1990年)で東京2337万人、メキシコシ・シティ2050万人、サンポウロ1877万人、ロンドン1040万人、パリ868万人であることを参照して、既述の星の質量に類比させて作成したものである。人口規模の小さい方から、大略、町村(3万人以下)、小都市(3万人~10万人)、中都市(10万人~50万人)、大都市(50万人~100万人)、メトロポリタン・エリア(300万人~500万人),スーパーメトロポリタン.エリア(1000万人~2500万人)とした。
 表1の結果から、夜空に安定して輝き続ける無数の星のように、人口爆発と都市爆発を抑制し、今後とも持続的な都市間の秩序ある姿を希求するならば、都市の適正な人口規模は5万人~1,325万人となるとは言えまいか。

参考引用文献
1)安藤昭・赤谷隆一:感覚統合理論による都市景観設計の体系化、
 土木学会論文集No.653,Ⅳ-48,2000
2)渡辺潤一・坂本志歩:宇宙のしくみ、pp.104~105、新星出版
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