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美しく豊かで住みやすい復興まちづくりのために 

                 都市デザイン総合研究センター理事 阿部賢一

東日本大震災からまもなく4年を迎え、各地では復興事業が着々と進行し、宅地や住宅が完成し、新居へ住み替え本格的な生活再建へ踏み出している頃だろう。ここに辿り着くまでには、地元自治体や専門家、設計会社、住民が一体となり、多くの時間をかけてまちづくりのあり方を色々と検討してきたと思う。
しかしながら、その多くは、時間制約や地形的条件、予算制約などのために、本来行われるべき都市デザイン的な検討が十分行われずに、基礎的な住宅地としての機能や量を満たすために都市基盤整備が行われ、宅地が供給され、ともすると画一的、無機的な空間整備に止まり、美しく豊かで住みやすいまちという視点が不足している地区もあるのではなかろうか。
本来、まちづくりはそれぞれの土地の特性や気候風土を反映して、数十年、数百年の長い時間をかけて形作られるものである。また、優れた景観のまちでは、街並み形成や建築のルールが定められ、さらに、現地の伝統的な工法や技術、材料を活かしながら建築し、長い時間をかけて街並みを醸成し、これを地域の人々は大切に守り育ててきた。
さて、復興まちづくりにおいては、都市計画法の「地区計画」として建物用途や壁面線、建築物の形態又は意匠、かき又は柵の構造に関する制限が定められている地区が多い。しかしながら、地区計画だけで優れた景観の住宅地が形成されることは難しい。地区計画に加えて、「建築協定」、「緑化協定」などを制定すると共に、住民自身が美しい街並みを形成するという共通の意思が重要となる。
また、街並みの景観形成においては、建築物の形状や材料などが大きく左右する。さらに、樹木が街並みの美しさを形成する大きな要素となる。基礎的な基盤整備の当初から豊かな植栽を施すことが難しい場合、将来の生育を見込んで街路樹やのり面、宅地内などに植栽を施すことによって数年後には緑豊かな潤いのある街並み景観を創出することになる。また、建築などの素材はできるだけ地場産材を活用することにより地域になじんだ、やわらかい統一感を醸し出し、美しい街並みが形成される。
全国一の森林資源に恵まれた岩手県では、森林組合や建築士事務所協会、工務店などが中心となり、地場材の活用による被災者向けの寒冷地・高齢者・低価格仕様などの住宅開発に取り組んでいる。これがもっと地域内に展開することによって、美しい街並み形成だけでなく、地域資源の活用による産業の振興、雇用の場の創出、地域内経済循環構造の形成につながるものである。                                                            これからも子々孫々は、この地で数百年、数千年にわたり生活をするわけであり、愛着を持てる美しく豊かなふるさとを再生していくことが重要であり、さらに復興まちづくりを進めてもらうことを願うものである
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